親の補聴器が高い…自治体助成で実質負担を抑える方法
「親の補聴器、本当にこんなに高いの?」
補聴器の価格は片耳3〜30万円、両耳で60万円超になるケースもあります。健康保険の対象外の医療機器のため、家族の介護費用としての負担は決して軽くありません。一部の自治体では65歳以上・軽度難聴者向けの購入助成を実施しており、医療費控除との併用も可能。本記事では家族の負担を抑える手順を整理します。 重要: 補聴器は医療機器です。本記事は購入の参考情報であり、装用の可否は必ず耳鼻咽喉科医にご相談ください。
購入前に3制度を分けて確認
補装具費支給制度、自治体独自助成、医療費控除は、対象者と必要書類が異なります。
補聴器3制度診断を見る →補聴器の価格帯
- 耳穴型(オーダーメイド): 片耳15〜30万円
- 耳かけ型(標準): 片耳5〜20万円
- ポケット型(操作簡単): 片耳3〜8万円
両耳装用が推奨されることが多く、片耳の倍の費用が掛かります。3〜5年で電池・修理メンテナンス、10年程度で買い替えが必要な消耗品でもあります。
補助金を使うときは、対象になる人の条件、申請の窓口、事前・事後申請の別、予算上限のリスクを順番に確認することが大切です。価格や仕様だけでなく、「補助の対象になる条件」と「あとから取り戻せない費用」を一緒に確認すると判断しやすくなります。公式の要項では、対象者、対象になる費用、申請の時期、対象外の経費、予算が終わったときの扱いを見ます。販売店や事業者の説明だけで決めず、自治体や国の公式ページで同じ内容を確かめてください。
- 軽度難聴では自治体助成の対象年齢や所得条件が細かいため、購入前に担当課へ確認する。
- 両耳購入は聞こえの改善につながる場合がある一方、自己負担も倍近くなるため試聴結果で判断する。
自治体助成の対象条件
全国の一部自治体(増加中)が高齢者・軽度難聴者向けに購入費を助成。条件は:
- 年齢: 主に65歳以上、自治体により60歳以上・18歳未満等もあり
- 所得制限: 住民税非課税世帯、または所得制限なし
- 聴力レベル: 障害者手帳の対象にならない軽度〜中等度(30〜70dB程度)
- 医師の意見書が必須
- 認定補聴器技能者がいる店舗での購入が条件のことが多い
助成額は2〜10万円が中心です。
| 比較軸 | 2026年5月時点の費用相場目安 | 公式制度で確認した補助・要件 | 自己負担の見方 |
|---|---|---|---|
| ポケット型 | 市場相場 3万〜8万円/片耳。操作しやすい一方、コードや見た目の好みが分かれる。 | 厚労省の補装具費支給制度は障害者・障害児・難病患者等が対象。利用者負担は原則1割。 | 手帳等の対象者は補装具費、対象外の軽度難聴は自治体助成や医療費控除を確認する。 |
| 耳かけ型 | 市場相場 5万〜20万円/片耳。聞こえの調整、電池・充電、アフターケアで差が出る。 | 国税庁は医師の診療等に直接必要で一般的水準を著しく超えない購入費を医療費控除対象とする考え方を示す。 | 補聴器相談医の診療情報提供書、領収書、調整記録を保存する。 |
| 耳穴型・充電式 | 市場相場 15万〜40万円/片耳。目立ちにくさ、ハウリング、紛失リスクを確認。 | 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は、補聴器相談医から認定補聴器専門店等への流れを案内。 | 自治体助成上限を超えやすいため、試聴・調整費・保証まで含めて判断する。 |
表の金額は、公式に確認できる補助額・要件と、市場相場の目安を分けています。国制度や自治体制度の金額は厚生労働省、国税庁、日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会の公式情報で確認し、市場相場は2026年5月時点の購入・施工検討用の目安として扱ってください。
自己負担を計算するときは、補助対象になる本体・工事費だけでなく、片耳・両耳の価格、調整費、試聴期間、医療費控除、自治体助成、修理費を別行に分けます。補助上限に届いた後の追加費用、対象外経費、将来の交換・保守費が大きい品目では、補助率よりも「補助後に実際いくら払うか」を先に見た方が失敗しにくくなります。
- 公式制度の金額は厚生労働省、国税庁、日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会の要項で確認し、販売店の説明や広告上の「最大補助額」と混ぜない。
- 市場相場は商品・施工条件で動くため、同じ仕様、同じ申請対応、同じ保証範囲で見積を比較する。
- 対象外経費を見落とさないよう、見積書では片耳・両耳の価格、調整費、試聴期間、医療費控除、自治体助成、修理費を分けて記載してもらう。
一次情報を読むときは、補助額の大きな数字だけでなく、ページの更新日、受付開始日、予算到達時の終了条件、申請できる人、申請できる回数を確認します。年度途中で要項や対象製品が更新される品目では、見積を取った日と申請する日の情報が変わることがあるため、契約直前にも公式ページを読み直してください。
障害者手帳がある場合は別制度
両耳70dB以上の高度難聴で身体障害者手帳をお持ちの場合は、補装具費支給制度(自立支援医療)が使えます。基準額(片耳43,500円〜)の自己負担1割が原則。本記事は手帳のない軽度難聴者向け自治体助成にフォーカスしていますが、お持ちの場合はそちらをご確認ください。
耳鼻科で相談
自己判断購入ではなく、聞こえの検査、補聴器適応、補聴器相談医の紹介を受けます。
制度を分けて確認
身体障害者手帳等の補装具費、自治体助成、医療費控除は対象者と必要書類が違います。
試聴・調整
認定補聴器専門店や認定補聴器技能者のいる店舗で、試聴期間、調整回数、返品条件を確認します。
購入・申請・保存
医師書類、見積書、領収書、診療情報提供書、自治体申請書を保存し、購入前申請が必要な制度は先に申請します。
申請書類は制度ごとに違いますが、この品目では診療情報提供書、医師意見書、領収書、見積書、自治体申請書、本人確認書類が確認対象になります。見積段階で書類の出し方を販売店・施工業者に聞き、領収書や写真を後から作り直せないものは購入・着工前に保存方法を決めてください。
- 見積書は、対象経費と対象外経費が分かる内訳にする。値引き、ポイント、送料、保証、処分費は制度ごとに扱いが違う。
- 写真が必要な制度では、購入前・工事前の状態、型番、設置場所、完了後の状態を同じ角度で残す。
- 申請窓口へ問い合わせるときは、商品名や工事名だけでなく、見積書、仕様書、施工場所、契約予定日を手元に置く。
申請手順
- 耳鼻咽喉科を受診し聴力検査・診断を受ける
- 医師から補聴器装用の意見書を取得
- 認定補聴器技能者がいる店舗で機種選定・試聴
- 自治体に助成申請(購入前申請が必要な自治体あり)
- 購入・装用フィッティング
- 完了報告と助成金交付
申請タイミングは自治体ごとに異なり、購入前申請必須・購入後申請可の両パターンがあります。
申請前に必ず確認
補聴器はメーカー名や価格だけでは選べません。購入前に医師の判断、自治体助成の事前申請要否、医療費控除に必要な書類を確認し、試聴と調整を前提に進めてください。
購入後申請型でも、対象製品、領収書名義、申請期限、予算残額は購入前に公式要項で確認してください。
- 両耳購入は聞こえの改善につながる場合がある一方、自己負担も倍近くなるため試聴結果で判断する。
- 充電式は便利だが、外出先の電池切れ、修理時の代替機、保証期間も確認する。
失敗しない選び方
- 通販・量販店の安価品ではなく、認定補聴器技能者がいる専門店で購入
- 必ず両耳分試聴してから決定(片耳だけだと方向感覚が掴みにくい)
- 複数機種を試して、家族の生活パターン(テレビ、電話、外出)に合うものを選ぶ
- 購入後の調整・メンテナンスが受けられる近隣店舗かを確認
- 医療費控除(年間10万円超または所得5%超の医療費)の対象になるため、領収書を保管
- 先に購入し、購入前申請が必要な自治体助成を使えない。
- 補聴器相談医の書類を取らず、医療費控除の説明が弱くなる。
- 調整先を決めずに通販で買い、聞こえに合わない。
補助金で戻る金額だけでなく、対象外の経費、手続きの順番、購入後の使い勝手を先に確認すると失敗しにくくなります。特に購入前に医師の判断と自治体助成条件を確認し、先に買わないことが重要を外すと、同じ内容でも対象外になることがあるため、申請の順序は公式ページで必ず確かめてください。
「補助が出るから買う・工事する」のではなく、「補助がなくても必要か」「補助後の自己負担を払えるか」「申請に必要な書類をそろえられるか」を分けて考えると判断しやすくなります。年度や予算で内容が変わるため、申し込み前にもう一度公式の要項を確認してください。
根拠・確認先
本記事の制度・数値は、記事更新日(2026-06-22)時点で以下の公式情報を確認し、価格帯は市場相場の目安として記載しています。
- 厚生労働省 補装具費支給制度
補聴器を含む補装具費支給制度の対象者、実施主体、利用者負担の確認に使用。
- 国税庁 補聴器の購入費用に係る医療費控除
医療費控除の条件と医師判断の扱いの確認に使用。
- 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 補聴器購入者が医療費控除を受けるために
補聴器相談医、診療情報提供書、購入手順の確認に使用。
実際にこの補助金が使える自治体
本サイトで確認している主要自治体の制度例。お住まいの自治体は下のリンクから検索できます。
軽度・中等度難聴児支援事業
高齢者補聴器購入費助成事業
安城市軽度・中等度難聴児補聴器購入費用等助成事業
難聴高齢者補聴器購入費助成事業
半田市軽度・中等度難聴児補聴器購入費助成事業
碧南市補装具費助成
よくある質問
Amazonで買った補聴器も助成対象になりますか?
ほぼすべての自治体で対象外です。認定補聴器技能者がいる対面店舗での購入が条件であり、フィッティング・調整・アフターケアが必須要件です。Amazonで売られている『集音器』は補聴器ではなく医療機器ではありません。
私(息子・娘)が代理申請できますか?
自治体によります。本人確認書類・委任状があれば家族が申請可能なケースが多くあります。代理申請の可否を事前に自治体福祉課に確認してください。
両親が他県在住です。私の住む自治体で助成は使えますか?
助成は本人が住民票を置く自治体の制度です。親御さんがお住まいの自治体に同様の制度があるかをご確認ください。本サイトの『補聴器助成がある自治体一覧』で確認できます。
お住まいの自治体の補助金を確認する
補助金ナビは全国の自治体の補助金情報を整理しています。補聴器カテゴリだけでなく、複数の補助金を横断して確認できます。